農業機械は徳島の合同会社阿讃工房 | 農業と菌の考えを大切にする

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農と菌

農作物と菌類

Agriculture with Microbe

病気の発生、又根、裂根、生育が遅いなど野菜(ニンジン)の栽培でつきものの課題はあります。アプローチの方法も数多あります。阿讃工房では微生物に活躍してもらいこれらを少しでも減らせないか取り組んでおります。


人参や白ねぎなどの栽培で実施していること。

微生物の分類方法はいくつかあります。阿讃工房で取り組んでいるのは「好気性菌」が好む環境を整えるです。

好気性菌は酸素が好きな微生物群です。野菜の育成で有用な菌類がいます。(もちろん害をなす菌もいます。)嫌気性菌は酸素の嫌いな菌です。総じて野菜の栽培では作物に害をなす傾向が強いです。阿讃工房では嫌気性菌を減らして好気性菌を増やす取り組みで減農薬に取り組んでいます。

にんじん、白ネギでは好気性菌を増やす取り組みで「酸素、適度な水分、餌」の3点を心がけています。

どうして 好気性菌

土壌中の微生物は多様な構成が大きな役割を果たします。多様性が土壌中の環境を野菜の成長に適した環境に整えます。

好気性菌には野菜にとって役立つ菌と害をなす菌がいます。菌の多様性を持たせることで悪い菌をけん制し、共生菌(糸状菌)が野菜から炭水化物を分けてもらい野菜に水分、肥料の吸収を手助けする共生関係をもたらします。

リゾクトニア菌・ピシウム菌は多湿環境を好みます。好気性菌の好む環境に整えると土壌湿度が減ることになりこれらの菌も減ります。

好気性菌のエース 共生菌・菌根菌

共生菌・菌根菌は植物への窒素とリンの供給能力が高いです。・・が ひとくくりに共生菌と窒素OKでは無理があります。

窒素は土壌中で硝酸態窒素とアンモニア態窒素の二種類が主役になります。土壌中でアンモニア態窒素は酸化して硝酸態窒素になります。硝酸態で植物に取り入れられた窒素はアンモニア態窒素に還元されアミノ酸へと生成されます。アンモニア態窒素で取り入れると植物が内部で使用するエネルギーが節約でき植物自身の成長速度を速めます。アンモニア態窒素は直接植物が吸収することが難しく共生菌の助けが必要となります。

硝酸態へ酸化されるアンモニア態を供給し続けるにはアミノ酸の豊富な肥料が必要となります。

アミノ酸が分解され安定的にアンモニア態窒素が供給されると共生菌の活躍により植物の成長が早くなります。

ただし、有機物に乏しい砂質系土壌で十分に有機物を供給しないとかえって共生菌が植物のエネルギー源(炭水化物)を奪い成長に阻害がでます。

 写真は堆肥散布の作業一部

 「植物とVA菌根菌の窒素をめぐる駆け引き」2006.11.17 名古屋大学 矢野先生 文献参考

リンはどうなの

リンは微量要素(鉄、マンガン、亜鉛、銅)などとくっつき(キレート結合)根の表面近く(文献によると根表面から0.2㎜ぐらいまで)に存在するとき吸収されます。効率は悪いです。これを助けるのが共生菌(菌根菌)です。根と同じように伸び枝分かれします。種類によると長いものでは10㎝にも及ぶようです。根単体より土壌中の肥料収集範囲は広がり効率的に吸収できます。微量要素も植物にとっては欠かせない栄養素でこれも吸収量が増えます。また、水分も同様に吸収する土壌エリアが広がります。

共生菌(菌根菌)を増やす 酸素の項

土壌酸素を増やすには化学的手法と物理的手法があります。
化学的に増やす方法は酸素供給材です。ネオカルオキソなどです。2-3か月は酸素を土壌中に供給してくれます。少々コストが嵩みます。物理的な方法より手間は削減できます。
物理的な方法は耕起です。定期的にロータリー、鍬(サブソイラー、カルチ)などで土を動かし酸素を供給します。手間がかかり、土壌条件によるとこねます。しかし、過剰な水分も抑えられて病原菌を抑える効果があります。
阿讃工房では鍬で(物理的な方法)酸素を供給しています。
 

共生菌を増やす 餌の項

好気性菌の多様性が病原菌の抑制と植物の生育に影響をあたえます。好気性菌を増やすはなし酸素の次は餌です。

ここで指す餌は有機物です。堆肥に含まれるセルロース系素材(木質チップ、もみ殻など)、水稲の藁、緑肥の残渣、肥料に含まれるバークなどです。これらは土壌粒子の間に入り土壌腐植化を進め、微生物(菌)の餌となります。合わせて菌が存在しやすいポーラス状の基剤肥料(貝殻系、卵系、ゼオライト)などを組み合わせると効果的です。
共生菌は植物から炭水化物をもらい、代わりに肥料、水分などを提供して WIN-WINの関係になります。植物がいないときにどのようにして生き延びるか。土壌中にある有機物(炭水化物の)を分解して生存しています。
また、特定の菌(共生菌、菌根菌など)だけ多いより多様性に富んだ菌叢が植物にとって快適な環境となります。

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